遺族年金もらってますが、再婚したらどうなるの?

こんにちは!ファイナンシャルプランナーの福田斉子です。

 

予期せずシングルマザーになってしまい、手当を活用しながら子育てをしている女性からのご相談事例をご紹介いたします。

ご相談者様DATA

ご相談者様  女性 会社員 37歳

家族構成   長男 12歳(中学1年生)、長女 10歳(小学校4年生)

相談内容

7年前、夫(当時40歳)が亡くなり、現在遺族年金をもらいながら子どもたちを育てています。

小さい子どもを抱えて大変でしたが、遺族年金のおかげでなんとかやってこられました。

最近、周りから再婚を薦められます。まだ、再婚を考えているわけではありませんが、そういうことが将来的にはあるかもしれないと思った時、遺族年金はどうなるのか疑問を持ちました。

今後の参考のために、是非、教えてください。

ご相談でお話しした内容

遺族年金には種類がある

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。

ご相談者様は、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」を受給されていらっしゃいます。

これは、亡くなられたご主人が会社員で厚生年金に加入されていたからです。

誰が受け取れる?

遺族基礎年金

亡くなられた方が第1号被保険者(自営業等)、第2号被保険者(会社員、公務員等)、第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者で専業主婦(夫)といわれる方)、または受給資格期間が25年以上ある方。そしてその亡くなられた方に生計を維持されていた子のある配偶者又は、子が受け取れる年金です。

子というのは

  • 18歳到達年度の3月31日までの間の子
  • 20歳未満で、障害等級1級又は2級の障害状態にある子
  • 婚姻していないこと

になります。

また配偶者の年間収入は850万円未満の方が受け取れることができます。

 

ご相談者様はご主人が亡くなられた当時の年収は850万円未満で、お子様が5歳と3歳だったので、遺族基礎年金を受け取ることができました。それぞれのお子様が18歳になった年度の3月31日まで受け取ることができます。

受給できる金額は?

老齢基礎年金満額779,300円(平成30年度)

+子の加算 第1子、第2子 各224,300円

第3子以降 各74,800円

※老齢基礎年金満額は毎年見直しされます。

ご相談者様の遺族基礎年金は下の図のようになります。

(筆者作成)

 

遺族厚生年金

遺族厚生年金は第2号被保険者(会社員、公務員等)、または年金加入期間が25年以上ある方が亡くなった時に支給されます。

ご相談者様のご主人は会社員として働いている時に亡くなられたので、遺族厚生年金も受け取ることができます。

誰が受け取れる?

亡くなられたに方に生計を維持されていた

  • 子、孫(18歳になった最初の3月31日まで、障害等級1級、2級の子は20歳未満)
  • 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。夫の場合は遺族基礎年金を受給中の時は遺族厚生年金も合わせて受給できる)

※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付になります。

※遺族厚生年金も遺族基礎年金と同じように受け取れる妻の年収は850万円未満となっています。

受給できる金額は?

遺族厚生年金の金額は、本来ならばご本人が受け取れるはずだった老齢厚生年金の4分の3になります。

この金額を確認するためにねんきん定期便を使います。

(出典元:日本年金機構HP)

①の厚生年金保険計が300月以上か300月未満で計算方法が変わります。

300月以上の場合は②の金額の4分の3が遺族厚生年金の支給額になります。

300月未満の場合は②の金額を①の月数で割って、出た金額に300をかけます。そして、その金額の4分の3が遺族厚生年金支給額になります。

例えば、①216月②400,000円だった場合

400,000万円÷216月×300月=555,555

555,555円×4分の3=416,666円

遺族厚生年金は416,666円終身で受け取ることができます。

先ほどの遺族基礎年金と合わせると、下の図のようになります。

(筆者作成)

遺族基礎年金は下のお子様が18歳になった年度の3月31日で終了します。

そのあとは、遺族厚生年金になりますが、遺族厚生年金を受け取っている場合は中高齢寡婦加算が支給されます。

中高齢寡婦加算とは?

遺族厚生年金の加算給付の1つです。

受け取ることができるのは、夫が亡くなった時に40歳以上の子のない妻。あるいは、夫が亡くなった時に遺族基礎年金をもらい、遺族基礎年金が終了した時点で40歳以上になっている妻です。

また、ここでいう子のない妻とは、実際には子供はいるが既に18歳になった年度の3月31日を過ぎている場合も、子のない妻となります。

 

ご相談者様は遺族基礎年金が終了するのが、45歳なので、「遺族基礎年金が終了した時点で40歳以上になっている妻」になります。

給付対象になった場合は、65歳まで中高齢寡婦加算が支給されます。

受給できる金額は?

老齢基礎年金満額779,300円(平成30年度)×4/3=584,475円

※50円未満の端数が生じたときは、切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、100円に切り上げます。

なので、平成30年度の中高齢寡婦加算額は584,500円になります。

ご相談者様の場合は、下の図のようになります。

(筆者作成)

65歳になるとご自身の老齢基礎年金を受給できるようになります。

ご相談者様のように、会社員である場合は65歳からご自身の老齢厚生年金も受給できるようになります。

しかし、今までもらっていた遺族厚生年金額とご自身の老齢厚生年金額を合わせて受け取ることはできません。

老齢厚生年金と遺族厚生年金

65歳以上の配偶者が受け取る遺族厚生年金の額は、「遺族厚生年金」と「老齢厚生年金×1/2+遺族厚生年金×2/3」を比較して、高い額が遺族厚生年金額になります。

ご自身の老齢厚生年金より遺族厚生年金額が高い場合に、その差額が遺族厚生年金から支払われます。逆に遺族厚生年金より老齢厚生年金の方が高い場合は、遺族厚生年金は支払われません。

(筆者作成)

また、遺族厚生年金を受け取っている方が、60歳以降に老齢基礎年金を繰上げされた場合、65歳までは遺族厚生年金が支給停止になるので気をつけてください。

 

ご相談者様が再婚や事実婚をしないで一生を過ごされた場合には、下の図のような受け取り方になります。

(筆者作成)

再婚や事実婚があった場合はどうなるの?

ご相談者様は、まだ若いのでこの先、再婚や事実婚などがあるかもしれません。

そのような時は、どうなるでしょうか?

 

遺族年金の受給要件は前述しましたが、亡くなられた方によって生計を維持されていた配偶者、子と順位があります。

ご相談者様の場合は、生計を維持されていた妻なので遺族年金を受給し、子は支給停止になっています。

しかし、妻が「亡くなったとき」「結婚したとき(内縁関係を含む)」に該当したときは、妻に代わって子が遺族年金を受けられるようになります。

遺族厚生年金は子が18歳になった年度末まで受け取ることができますが、遺族基礎年金は「生計を同じくするその子の父または母」がいる場合は支給停止のままとなります。再婚をして新しい夫が子供を扶養するような場合がこれにあたります。

一方、妻が再婚したときに、子どもは祖父母が引き取ったような場合は、子は遺族基礎年金を受け取ることができます。

子が直系血族(祖父母等)の養子になったときも遺族基礎年金と遺族厚生年金は失権になりません。

 

ご相談者様の場合は、再婚するなら子供と一緒にとお考えになっていらっしゃるので、再婚したときは、遺族厚生年金だけが下のお子さんが18歳なった最初の3月31日まで受け取れます。

事実婚も同じ考えになるので、気をつけてください。

 

妻の受給資格が失権になり、子どもが受給できるようになった場合には、「遺族年金受給権者 支給停止事由消滅届」という書類の届出が必要になります。

書類は、日本年金機構HPからもダウンロードできます。

提出先はお住いから近くの年金事務所又は年金相談センターになります。

 

それから、ご相談者様は現在該当していませんが、ひとり親の場合、児童扶養手当があります。

これは離婚などによって、父子家庭・母子家庭などで養育されている子どもの福祉増進のために支給される手当です。

以前は、公的年金を受けている場合は、支給されませんでしたが、平成26年12月~受給できるようになりました。

受給している年金額の月額が児童扶養手当の月額より低い場合、その差額を受給できます。

例えば、児童が1人で42,500円(全額支給の場合)なので、受給している年金額がこの額より低い場合に差額を受給できます。(児童扶養手当の月額は受給資格者の前年の所得により第1子で42,500円~10,030円)

申請しないと受け取ることができません。該当するかどうか分からない時は、お住いの役所にお問い合わせしてください。

まとめ

ご相談者様は、今後遺族年金がどのようになっていくかが分かり、これからの子どもたちの教育資金や生計を改めて計画していくことにしました。「再婚をするつもりはなかったけれど、なんとなくモヤモヤしていた遺族年金の受給のことがよく分かってすっきりしました」とおっしゃっていただけました。次回の面談では、今のところ再婚は現実的ではないので、3人の生活を中心にライフプランを作成して、教育資金とご自身の老後の計画を進めていくことにしました。

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